起立性調節障害:症例⑧

「起床しても頭が痛い、めまいがして気持ち悪い」学校を休みがちになる

中学2年生:女子

症状

初回施術日:2019年7月14日

  • 不眠(眠りが浅い)
  • 頭痛
  • めまい
  • ふらつき

【服用中の薬】ベルソムラ錠・アリピプラゾール錠・メトリジン錠・ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒 小学5年生から不調が出る。ここ数ヶ月、朝起きると体調不良の時が多くなる。

 

学校は遅刻早退を含めて、週4日間登校できる。趣味は読書・絵を描く スマホやゲームなどは一切しない。遅刻早退なしで休まず学校に行きたい!

所見

根本原因:骨盤の左への傾き

カルテ

椅子に座位時、脚を組む癖がある。そのため、骨盤が左に傾いて体全体が左に弓なっている。

 

左脚も見せかけの短縮が見られる。そのため上肢も骨盤に引っ張られ頚椎が右へ変位する。

 

体が傾いて生活しているのでリセットができない。布団に入っても体が曲がっているので、きちんと眠れないので疲れが取れない。そして、朝起きると再び頭が痛い、めまいする負の循環に陥る。

施術・経過

初回施術日:2019年10月3日

骨盤矯正→左に傾いた姿勢を正して土台を整える。

2回目:10月10日

起きれるが眠りは浅い。骨盤矯正と頚椎矯正も合わせて施行する。※バキバキ、ボキボキしません!

3回目:10月19日

めまい、頭痛がひどく早退、遅刻、欠席をする。身体状況は良好である。

4回目:10月26日

早退、遅刻、欠席無し。眠りも良く眠れる。意識しなくても足を組まなくなる。骨盤と頚椎の左への傾きがほぼ消失する。

5回目:11月9日

1日だけ欠席があった。顔の筋肉の緊張もほぼ無くなる→潜在意識から不調のマイナスイメージが消えてきた。

6回目:12月7日

不調10→2に減る。気持ち悪い、めまいはある。学校に朝から行けることで疲れが出たと考えられる。体力が付いてくるので問題無し。

7回目:2020年1月11日

早退、欠席、遅刻無し。変わらず身体状況は良い。

8回目:2月1日

起床時、多少の気持ち悪さはあるものの学校に行ける。

まとめ

原因は、座位時に脚を組んで身体が傾いてバランスを崩したことと考えられる。日常生活の姿勢や動作、習慣は成長期の子どもにはとても大事である。

 

また、比較的、順調に回復に至ったのは、スマホで動画やゲームなどの利用がなかったことである。真面目にきちんと計画的に来院したのも回復には大きな要因になった。