起立性調節障害:症例①

朝起きられない

女子:高校2年生

症状

初診日:平成29年3月29日

  • 頭痛(毎日)
  • イライラ
  • 肩こり
  • ふらつき
  • 手足の冷え
  • じん麻疹

頭痛が毎日ある。部活(バトミントン)の練習や上下関係が厳しい。「体の調子が良くない為か?」「思うように体が動かない為か?」

 

感情のコントロールができない。ただし、試験や部活の時は起床できる。

所見

カルテ

【原因】

筋緊張と柔軟性の低下

 

腰椎の前弯があるために、背部の筋緊張が強く肩こりもあり。

 

両肩も挙高する。無意識に体に力が入り、頭痛を誘発する。思春期特有の心身のバランスの乱れあり。

 

バトミントンは、前傾姿勢後屈姿勢の繰り返し動作が多用されるため、腰背に過度な負担が掛かる。

 

自分の体を自分の力でコントロール不能になった。そして、気持ち(心)の矢印も比例するように、下を向くようになった。

施術・経過

【目的】心身の柔軟性の獲得

 

ストレス遮断施行(精神的ストレス緩和)全身ストレッチ施行(筋緊張の緩和)頭痛の症状はすぐに緩和される。

 

肩こり感も消失する。眼精疲労の施行(眼瞼痙攣の改善)

まとめ

基礎体力が豊富なため施術効果が大きく出た。バトミントンは体全体をしならせて打ち返す動作が多い。そのため、腰椎の前弯が顕著だった。

 

よって、代償動作により、背中に負担が増す。そして、両肩が挙高した。首がすくんで肩こりになり、頭痛を誘発した。

 

筋緊張が取れずに寝ても心身の緊張が続き、脳が休めなくなり結果的に起立性調節障害を起こした。

 

ただし、体力が旺盛であったため、試験や部活の時だけは、交感神経がさらに高まり起床が可能だった。真面目で責任感が強く無理をしていた。