パニック障害:症例⑥

息苦しい 

「電車に乗っていると不安になる」

21歳男性 建設業(設備)

症状

初回施術日 2019年3月19日

  • 息苦しく、電車に乗っていると不安になる
  • 約3年前から肩こりがある
  • 足の裏がしびれる
  • 手の平が冷たい
  • めまい・ふらつきがある
  • 寝ても寝た気がしない
  • 疲れやすい

約3年前に上京してきた。以来、徐々に不調になる。最初の身体の自覚症状は肩こり感だった。仕事が忙しく趣味だったサッカーをする時間がなくなる。

 

徐々に体と心のバランスを崩していった。体の緊張が抜けなくなり、交感神経が高まり寝ても緊張して脳と体の疲労が取れなくなる。眼瞼痙攣が顕著である。

 

朝の満員電車で突然、息ができなくなりパニック発作的な症状が出る。本来の自分の姿に戻れなくなる。薬は飲みたくない。

 

自分の体の回復力で良くしたいという希望であった。良くなったら海外旅行に行きたい。

所見

根本原因

カルテ

頚椎椎間関節:第5/6間の変位

 

仕事柄、ヘルメットをかぶっている。ヘルメットで視界が悪くなり、不安定な足場、天井が低かったりパイプなどが出ている。

 

そのため不意に頭部を強打することがあった。徐々に頚椎にダメージが残る。交通事故のむち打ち症と同じ衝撃が入ったことで頚椎が変位する。

 

また、作業中に重い腰ベルトを巻いているので、腰から下の足にかけて疲労が蓄積された。脚長差もあり座位時に脚を組むことが習慣化が症状を悪化させている。

 

さらに、仕事(設備)の作業過程で手を心臓より上部に挙上するので、上肢の血行不良により心臓に負担を与えた。

 

これらの要因によって大きく自律神経が乱れたと考えられる。

施術・経過

頚椎の変位:改善

頚椎の変位

初回施術日(3月19日)全身ストレッチ施行する。目的:心と体の緊張の緩和 (交感神経がONになり続けている)頚椎の変位を矯正する。

 

2回目施術日(3月26日)不安が減少する。眠れるようになり疲れが緩和したのが大きい。頚椎の変位も消失傾向になる。

 

3回目施術日(4月2日)さらに不安が減少する。背部の筋緊張は残存する。三角筋(前部線維)の過度の緊張も緩和する。

 

心臓への負担減少する→さらなる不安減の要因である。

 

4回目施術日(4月15日)多少の筋緊張は認められるも、頚椎の変位は消失する。朝の満員電車も不安なく乗車できるまで回復する。

まとめ

やはりパニック症状的な発作が出たのは、頚椎の変位である。首は脳と体をつなぐ脊髄の通り道である。

 

仕事柄(現場作業での設備工事)いろんな箇所に少しずつ負担が来てしまった。

 

首→三角筋(肩)→背中→腰→脚 元の自分に戻れなくて脳が悲鳴を上げた状態がパニック発作と考えられる。やはり、頭をぶつけるのは避けるべきだ。

 

この方が短期間でパニック症状が改善できた理由→①薬を飲まなかった②セルフケアを真面目に実践した。実は5回目の施術が5月の予定だった。

 

しかし、来院しなかった。良くなったので、来るのを忘れたと想像できる。仕事の昼休み中は、ルーティーン化しているストレッチを必ず実践しているようだ。