喉の不調:症例③

のどの異物感

28歳女性 会社員(事務)

初診日:平成29年6月5日

症状

  • 首肩のこり・痛み
  • 背中のこり・痛み
  • 疲れやすい

平成29年3月よりのどの異物感あり。心療内科を受診し、薬を服用するも症状に変化なし。常にのどに異物感がある。

所見

左腰・右首の痛み 両肩の挙高

【原因】左腰部の筋肉の過緊張

 

一日中、パソコンでのデスクワークにより腰に過度な負担が掛かる。

 

腰の負担を軽減しようとして、右脚を上にして脚を組んで椅子に座る。

 

次第に腰がに傾き、首がに傾く。体の軸が蛇行した結果、のどに異物感を感じる。

 

傾いた軸を真っ直ぐにしようとして、両肩挙高する。首肩のこりが蓄積され痛みに発展する。

 

【根本原因】左の腰部と背部(L1/Th12)間の変位

施術・経過

【目的】左腰部(L1)/左背部(Th12)間の変位の改善

 

まず、全身の筋肉の緊張の緩和を図る。左側の柔軟性の低下が著しい。(→左への傾きが大きい)

 

2回目終了時点で、のどの異物感の閾値(10→5)が減る。パソコン作業での眼精疲労が強いため眼の施術を施行する。

 

眼精疲労が蓄積されると、脳疲労になる。脳が疲れると寝ても食事をしても疲れが取れない状態へ陥る。のどの異物感は消える。(7月22日)

 

根本原因(L1/Th12)間の変位の残存を無くす施術を徹底する。6回目(8月26日)やはり、仕事が忙しくなると、のどの違和感が出る。

 

しかし、休息を取ると、回復ができるようになる。

まとめ

原因はパソコンでのデスクワークです。パソコンは、眼が疲れます。眼が疲れると脳が疲れます。

 

脳が疲れると、自分の体の正しい状態がわからなくなります。知らない間に脚組みが癖になり、やがて体が傾いていきます。

 

のどは体の中心にあります。のどはホースです。体が傾けば、当然ホースの通りも狭くなります。

 

長時間のパソコン姿勢でのデスクワークは、体を緊張させて骨格が歪みます。でも、仕事なので辞めるわけにもいきません。

 

だから、当院でできることは、不調に負けない土台となる体を作ることです。のどに不調が出ても、眠れば回復できる体にします。

 

のどは、体の中にあります。つまり、のどは守られている器官です。のどに不調が出るのは、体からの緊急のSOSのサインです。

 

自分が不調だと気が付かない体に構築されてしまったのです。徐々に、徐々にコップの水が溢れてしまったのです。

 

SOSのサインが出る前の黄色信号のサインに気が付く体になります。そうすれば、お風呂に入ってご飯を食べて眠れば、どんな不調も回復する体になります。